3Dプリントサービスの結果は?!
さて、随分と間が空いてしまいましたが、以前、グラフィック社にお願いしていた3Dプリントの結果報告です!!実際には、グラフィックさんが素晴らしく迅速に対応してくれたので、かなり前に結果は出ていました。
結果をお伝えするかどうか迷っていましたが、今後、3Dプリントサービスを利用する人も増えていくと思うので、サービスについて正しく理解してもらうための参考にしていただくために、お伝えすることにしました。
過去の経緯は、こちらをご覧ください。
うれしはずかし3Dプリントサービス初体験!!今回はグラフィック社を選びました!!
MODO701で3Dプリント用のデータ作成!!ベクターデータを立体化していくよ!!
3Dプリントのデータを送って見積もり依頼!!NGが出たのでチェック用ソフトで確認することに!!
予想外に手こずったけど3Dプリント用のデータがついに完成!!あとは完成を待つのみ!!
成果物に入った予期せぬ「スジ」
3Dプリントを依頼してから何日か後に、グラフィックさんからお電話をいただきました。3Dプリントはできたが、スジのようなものが入ってしまったとのこと。
このような結果になることは予想できず、ウェブでも事前説明ができていなかったため、キャンセルしてもらっても良いし、一旦、納品物を送るので、確認した上で判断してもらっても良いとのこと。とても良心的な対応です。
口頭の説明だけでは判断できなかったため、実際に完成品を送っていただけるようお願いしました。結果はこちらです。
どうでしょう?いわいとしては、金属の質感が素晴らしく、存在感も出ていて、とても好印象。
グラフィックさんがおっしゃっていたとおり、確かに表面には、くっきりとスジが付いています。しかし、3Dプリントの仕組みを考えれば、これぐらいはしょうがないだろうと感じました。
ただ、今回は依頼主がいるため、判断を仰ぎました。結果はNGでした。これが千円や二千円でできるものなら、とりあえず今回はこれで良しということになったかもしれませんが、実際には数万円かかるものだったので、受け入れられなかったのは、致し方ないと思います。
3Dプリントへの期待と現実
3Dプリントは、色々な素材やプリント方式がありますが、もっとも汎用的な方式は、溶かした樹脂を少しずつ重ねていくものです。積層ピッチ(重ねていく層の厚さ)によっても、できあがりの滑らかさが違いますし、扱う素材によっても、結果が異なります。もちろん、3Dプリンタの精度も重要です。
今回は、金属でサイズも大きめということで、前例は多くなかったようです。また、プリントをやり直したとしても、できあがりを制御するのは難しい(どのような結果になるか読めない)とのことでした。
グラフィックさんが使っているプリンタは、かなり高額なものであると思いますが、それでも、現状では、仕上がりに限界があるようです。
いわいは、3DCGが趣味であったりするため、3Dプリンタに関しても、現在のように一般的に認知される前から知っていました。随分と精度も上がってきていると思いますが、まだまだ、3Dプリントの世界は黎明期であり、品質はこれからと考えています。
3DCGのフォーラムで聞いたお話ですが、3Dプリントの現物を見て、「すごい!こんなに精度高いの!」と驚く人もいれば、「え、この程度なの」という印象を持った人もいたとのこと。同じものを見ても、これだけの差があるわけです。
3Dプリントサービスの利用者が知っておくべきこと
紙の印刷では、校正を行って本番での失敗を防ぎますが、3Dプリントの場合、そのようなことができません。利用するサービスや素材の種類によっても仕上がりに違いがあり、初めて利用するときに出来上がりを想像することはとても難しいです。
ある程度の大きさのものを印刷しようと思うと、結構いいお値段にもなるため、高い分、期待値も上がり「こんなはずじゃなかった」ということにもなるでしょう。
このようなことから、3Dプリントサービスを使う場合は、それほど費用のかからないサイズで発注してみて、品質を確認した上で、本番利用することが無難と言えそうです。
3Dプリントのサービスはどんどん増えていて、とても興味深いものなので、いわいはこれからも利用していくつもりですが、失敗しないようにするためには、色々と経験を積んでいく必要がありそうですね。